不動産担保ローンは総量規制の対象外なんじゃないの?
そもそも総量規制って何?
例を挙げると以下のようになります。
年収300万円の人は最大で100万円までしか借りれない。
年収450万円の人は最大で150万円までしか借りれない。
年収600万円の人は最大で200万円までしか借りれない。
これは1社で借りれる金額ではなく、何社から借り入れしようが、合計で年収の3分の1までしか借りることができません。
総量規制の対象になる不動産担保ローン
不動産担保ローンは有担保ローンですが、総量規制の対象となってしまう場合があります。
それは、現在住んでいる自宅を担保にする場合です。
現在住んでいる自宅を担保にすれば、万一の場合住むところを失ってしまい生活に支障が出るため、やはり年収の3分の1までしか借りることができません。
年収の3分の1以上の借り入れを希望する場合、自宅以外の不動産を担保にする必要があります。
自宅以外の不動産ってどんなもの?
親や親族から相続した不動産で、自分は別の賃貸物件や持ち家に住んでいる場合がこれにあてはまります。
親や親せきが亡くなって相続したけれど、住む予定もなくて放置している人は結構居るのではないでしょうか?
兄弟姉妹と一緒に相続した不動産でも大丈夫?
共有名義でも担保にできるけど、融資可能金額は少なくなる
誰かと共有している不動産(名義人が2人以上いる状態)でも、不動産担保ローンを利用できる金融機関はあります。
ただし共有名義の場合、金融機関によって対応が違うため、よく確認する必要があります。
共有名義の不動産でも、共有名義人全員の同意が得られていれば担保にできる金融機関
共有名義の自分の持ち分のみでも担保にできる金融機関
などがあります。
共有名義人の同意が得られた方が不動産の全体を担保にすることができるので、融資可能な金額が希望通りになりやすいです。
相談しづらい等で同意を得られない場合は、持ち分のみを担保にできる金融機関から借りることになります。ただし持ち分融資の場合、全体を担保にする場合の融資可能金額から自分の持ち分の割合を計算したよりも少なくなります。例えば1000万円の融資が可能な不動産があり、自分の持ち分が5割の場合、500万円より少ない金額が融資可能金額となります。
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共有名義の不動産でも借りれる不動産担保ローン
共有名義の不動産とは? 共有名義とは、一つの不動産を誰かと共同で持っている状態 共有名義で不動産を持つケースの中に、年収や資産の都合上、共有名義でなければ不動産を購入することができず、やむを得ず共有名 ...
第三者の不動産を提供してもらうローンなら?
不動産担保ローンの借り方の一つに、『第三者の担保提供による不動産担保ローン』があります。
お金を借りて返すのはローンを申し込む本人ですが、この人が担保にできる不動産を持っていない場合、担保不動産を提供してくれる人がいれば融資を受けられるようになります。
ではこの第三者担保提供ローンの場合、総量規制はどうなるのでしょうか?
答えは、自分の不動産で借りる場合と同じです。第三者が提供してくれる担保が提供者の居宅だった場合、やはり総量規制の対象となります。
総量規制に縛られない不動産担保ローン
自宅以外の不動産を担保にする場合
自宅以外の不動産を担保にする場合、もちろん総量規制は関係ありません。担保となる不動産の価値によりますが、年収にとらわれず借りることができるようになります。
おまとめ・借り換え資金を不動産担保ローンで借りる場合
おまとめや借り換えがそもそも総量規制の対象外ですが、この場合別の判断基準があります。
それは、借り換えることやおまとめすることで金利負担が軽減する場合、つまり借り手にとって有利になる場合のみ借り換え・おまとめが可能になります。
当たり前のことですが、借り換えたり一本化しても返済が楽にならないなら、利用する意味がありませんよね。
不動産担保ローンは無担保ローンに比べて金利が低いので、多くの場合借り換えた方が借金を減らせます。