融資額はどうやって決まる?
不動産担保ローンで借りれる金額を大きく左右するのは、担保にする不動産の価値です。
高く売れる不動産、すぐに買い手が見つかる不動産は高評価がつき、担保としての価値が高くなります。
それとは逆に、なかなか買い手がいない不動産や安くしないと売れない不動産は、担保としての価値が低くなります。
評価額は、その不動産の築年数(建物の場合)や流動性によって決まります。建物が古くなってしまっても、管理状態が良かったり、立地が良く人気の場所ですぐに欲しい人が見つかるような場合、経年による金額の低下が起こりにくくなります。
実際に不動産の評価を行うのは不動産鑑定士と呼ばれる人で、資格を持っています。
同じ不動産を調査しても、評価結果は鑑定士ごとに異なることが多いですが、不正をしていない限り何百万円も違うことはありません。多くの会社は見積もりは無料で行っているので、複数社に見積もりを依頼して大体の値段を掴んでおくことが大切です。
ただし見積もりの場合は机上調査のことがほとんどのため、実際に現地調査した場合評価結果に多少の誤差が出ることがあります。
机上調査(書類のみ)と現地調査との違いはどうして生まれるのか
不動産を担保に融資を受ける場合、以下の書類が必要になります。
- 不動産登記簿
- 公図
- 建物図面(建物を担保にする場合)
- 所在地(住宅地図)
- 地積測量図
見積もりの場合はこれらの書類の情報から不動産を評価し、いくらぐらい融資できるのか提示します。
必ず現地調査を行う理由は、実際に現地に行ってみると、書類とはつかわれ方や面積などが違う場合があるためです。
これは悪気がある訳ではなく、不動産に手を加えたときにきちんと登記簿を修正する人ばかりではないため、例えば登記上は土地として登録されているのに建物が建っている……なんてこともあります。このように数十年前と現在の状況が変わっているケースもありますし、また例えば築年数が経過している建物でも管理状態が良ければ価値は下がりにくくなります。こうした状況は必ず現地で確かめなければ分からないことです。管理状態が良好な建物であれば、書類上は築年数が経過した評価としかできなくても、現地調査によってこうした内容を正確に価格に反映することができます。
融資額の相場は?実際に借りれる金額
相場は担保不動産の評価額の6割~7割
銀行は評価額の5割前後
相場通り(6~7割)で借りたい場合は銀行以外から借りることを検討する必要があるでしょう。
希望融資額が不動産評価額の5割に収まる場合や、急いで借りる必要がない場合、安心感のある銀行で借りるのがおすすめです。
ノンバンクは6~7割
不動産評価額の5割では融資希望金額に満たない場合や、1週間以内に借りたいなど急ぐ必要がある場合、銀行より融通の利くノンバンクがおすすめです。